該当地にどのような建物を建てるかの方向性が決まったところで、パートナーとしての設計事務所を選択する段階になりました。依頼者と７～８社の候補をそろえた後に、過去の設計実績・評判をもとにコンペ参加依頼を３社に絞りました。その３社に対して設計条件を示した設計要綱と土地情報を配信して、図面と設計料の提示をしてもらいました。

Ａ設計事務所は、吹き抜けを配置させることで各住戸に２方向からの採光と通風を確保しました。
Ｂ設計事務所は、設計条件をクリアするには戸境壁を耐震壁にせず外壁面のみ耐震壁とするＰＣ鋼線入り鉄筋コンクリート＋免震構造で、大空間を設計しました。
Ｃ設計事務所は、避難通路規制や緑化規制を巧みに避ける設計技法を取り入れ柱と梁で構成する純ラーメン構造で、間仕切り自由な空間を演出しました。
３社の設計案に対して、「間取り」「構造」「採算数字面」から各比較表を作成し、賃貸住宅として長く優位性が保てると判断したＢ設計事務所に設計を依頼することにしました。

その設計要綱と設計比較の一部を開示します。