神戸三宮のマンション外壁タイル落下について
テレビ朝日から電話インタビューを受け、そのコメントが番組内で紹介されました。
築10年の分譲マンションの外壁タイルの一部が剥離して、落下しました。住民は施工会社のアパホームに対し、タイル浮き改修分の損害賠償請求をしました。施工側は、タイル浮きは経年劣化が原因のものもあるので、改修費用を100%負担するつもりはないと回答した模様です。
確かに外壁タイルは、モルタルで貼られた場合には、寒暖差によりタイル陶片そのものが膨張収縮を繰り返すことで、躯体面に対する接着力が衰えてきます。北面や東面と比べ、南面や西面にタイル浮きが多く見られるのは、このためです。10年で、全タイル面積の5~6%が浮いてくると言われています。
しかし、それ以上の数量の外壁タイルが浮いている状態であれば、躯体の表面の目荒らし工程や下地モルタル塗りの工程を省いて施工したことなどがタイル浮きを更に招いた可能性があります。経年劣化だけではないタイル浮き原因が潜んでいると認識し、調査・診断・交渉・改修に臨んだ方がいいでしょう。